所得税の非課税の範囲
前回、確定申告が必要となる人をご紹介いたしました。
>>「確定申告が必要となる方」はこちらをご覧ください。
所得の全てが税金の対象となるわけではなく、その所得の性質、税金を負担する能力、常識的に課税することが適当でないものについては「非課税」とされています。
非課税所得には、次のようなものがあります。
- 宝くじの当選金品
競馬の馬券は「課税」されます。 - 通勤手当
1か月あたり10万円を超える部分は「課税」されます。 - 店舗などの資産に受けた損害により支払を受ける保険金
棚卸資産の場合には「課税」されます。これは、棚卸資産を売却して代金を受領することと実質的に同じであるからです。 - 慰謝料
交通事故等で慰謝料を受け取った場合、所得税は「非課税」となります。 - 相続または個人からの贈与による所得
これらは、相続税または贈与税の対象となります。
なお、法人からの贈与による所得については、贈与税はかかりませんが、給与や配当として所得税が「課税」されます。 - 遺族年金、遺族恩給等
遺族の生活の保障という観点から、所得税は「非課税」とされています。
生命保険会社等の年金については、所得税は「課税」となります。 - 生活用動産(家具・衣服等)を売却し合た場合の所得
1個当たり30万円を超える宝石、骨董品等を売却した場合には「課税」となります。 - 公社債等の譲渡による所得
新株予約権付社債、私募証券投資信託、公募証券投資信託および特定株式投資信託の譲渡については、株式と同様に「課税」されます。 - 国、地方公共団体等に対して財産を寄附した場合
法人に対して財産を寄附した場合、或いは時価の1/2以下で譲渡した場合には、所得税法59条の規定により時価で譲渡したものとみなして「課税」されます。 - 障害者等の少額預金の利子等(マル優)
非課税貯蓄申込書の提出が必要であり、非課税限度額(350万円)を超える部分の利子につては「課税」されます。 - 障害者等の少額公債の利子(特別マル優)
特別非課税貯蓄申込書の提出が必要であり、非課税限度額(350万円)を超える部分の利子については「課税」されます。 - 勤労者財産形成住宅貯蓄の利子
財産形成非課税住宅貯蓄申込書の提出が必要であり、下記の勤労者財産形成年金貯蓄と併せて非課税限度額(550万円)を超える部分の利子については「課税」されます。 - 勤労者財産形成年金貯蓄の利子
財産形成非課税年金貯蓄申込書の提出が必要であり、上記の勤労者財産形成住宅貯蓄と併せて非課税限度額(550万円)を超える部分の利子については「課税」されます。