パーティー券の購入は寄附金or交際費?:その1
政治家主催のパーティー券の購入費用は、通常寄附金になろうと考えられますが、飲食を伴うものである場合、交際費になるのでは? との見解もあります。
これに関しては昔から議論されているようです。
>>「交際費等の範囲について」はこちらをご覧ください。
>>「交際費等と寄附金の区分について」はこちらをご覧ください。
法人税法の規定上、
・寄附金は反対給付を伴わないもの
・交際費等は事業関連者に対する接待、供応、慰安、贈答
という括りになっています。
では、法人税の原理原則から考えた場合、どのように解釈すべきなのでしょうか。
まず、パーティーには参加せず、チケットのみを何枚も購入した場合は、寄附金に該当すると考えられます。
他方、チケットを購入し、更にパーティーのも参加した場合、これは判断が難しくなってくると思われます。
本来的な目的はパーティーへの参加ではなく、政治家に対する資金的な支援となるはずですので寄附金が妥当であろうと考えられます。
しかし、パーティーに参加して他の者との親睦を図ることを目的としている場合は、寄附金とはならず交際費に該当するものと考えられます。
つまり、「政治家主催のパーティーに参加した」というだけでは、寄附金に該当するのか交際費に該当するのかは判断がつかない、ということになります。
税務の世界でよく使われる用語として「事実認定」という言葉があります。
これは、「その行為は何を意図して行ったのか!?」といったところを判断基準にすることです。
本件に限らず、税務判断を行う上では、この「事実認定」が重要な地位を占めますので、判断に迷った時の原点回帰としてご活用いただければと思います。