調整対象固定資産を取得した場合の消費税納税義務の判定
いわゆる3年縛りとは・・・
課税事業者選択届出書を提出した事業者が、課税事業者の強制期間中に調整対象固定資産(※)を取得した場合、仕入等を行った日の属する課税期間を含めた3年間は、免税事業者及び簡易課税制度の適用を受けることはできません(消法9⑦、37③)。
※調整対象固定資産とは、建物、車両及び運搬具等、棚卸資産以外の資産で、税抜価額100万円以上のものをいいます。
設備投資に伴う消費税の還付を狙って、課税事業者選択届出書を提出する場合もありますが、翌年、翌々年の事業状況等を鑑みながらスキームを立案しなければかえって不利になるケースも考えられます。
>>設備投資に伴う消費税の還付と納税額
調整対象固定資産を2年連続で取得した場合
課税事業者選択届出書を提出した事業者が、課税事業者強制期間中に調整対象固定資産を取得した場合は、上記の通りとなります。
併せて、課税事業者強制期間中である翌課税期間において、再度調整対象固定資産を取得した場合には、その日の属する課税期間から更に制限を受けることとなります。
調整対象固定資産は金額基準が低い上、課税資産を賃借するために支出する権利金等も該当するため、広範囲に及び制限を受けます。
届出書の提出を検討する場合には、中長期の事業計画書の作成が必須となります。
届出書の提出を検討する場合には、中長期の事業計画書の作成が必須となります。