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空室率が影響する相続税評価額

共同住宅の空室率と相続税評価額

最近、アパート等の空室率が増えているようです。
これは、土地を更地で所有するよりも、共同住宅を建設して「貸家建付地」とする方が相続税評価額を抑えられるとして、新築する動きが増加していることが一因と考えられています。
しかし、空室状況によっては、同条件の敷地であっても、その評価額は異なってきます。

共同住宅の評価方法

貸家建付地の評価

貸家建付地の評価額は、
自用地としての価額-自用地としての価額×借地権割合×借家権割合×賃貸割合
として計算します。
借地権割合と借家権割合は地域によって異なってきます。

賃貸割合は、その家屋の各独立部分の床面積の合計に占める、課税時期において賃貸されている各独立部分の床面積の合計割合、となります。

ここでいう各独立部分とは、壁や扉で他の部分と完全に遮断されている部分を指すため、共同住宅であれば、基本的には各部屋の床面積を測定することとなります(評基通26)。

つまり、空室があるほど自用地としての価額から控除する金額が減ることとなり、反射的に評価額が上がるという仕組みになっています。

なお、課税時期に一時的に空室となっている場合は、課税時期に賃貸されていたものとして差し支えありません。
国税庁タックスアンサー「貸家建付地の評価」では例示的に1か月程度とされています。
その他の要件等は、個別事案として事実認定による判断が重視されることとなります。
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