平成27年1月以後の相続税・贈与税に関して
相続税
平成27年1月1日以後の相続から、相続税の基礎控除額が従来の60%になります。
基礎控除額 = 3,000万円 + (600万円 × 法定相続人の数)
また、相続税の税率についても、2億円超から3億円以下の部分が40%から45%へ、
6億円超の部分が50%から55%へ引き上げられます。
贈与税
(1)相続時精算課税による贈与
贈与税の課税方式には、「相続時精算課税」と「暦年課税」があり選択適用となっています。
平成27年1月以後、相続時精算課税制度では、適用対象者の範囲が拡大されます。
- 贈与者は65歳以上の者とされていましたが、平成27年1月以後は60歳以上の者に変更
- 受贈者は20歳以上である推定相続人のみでしたが、平成27年1月以後は20歳以上の孫が追加
(2)暦年課税による贈与
暦年課税制度では、「一般贈与」と「特例贈与」で税率が区分され2種類となります。
特例贈与・・・直系尊属(父母や祖父母など)から20歳以上の者への贈与をいいます。
一般贈与・・・特例贈与以外の贈与をいいます。
一般贈与・・・特例贈与以外の贈与をいいます。
贈与税の最高税率は、50%から55%へと引き上げられましたが、特例贈与の税率については、課税価格(基礎控除後)300万円超から3,000万円以下の部分については従来よりも引き下げられます。
これらの改正に伴い、生前贈与を上手く設計・活用することにより、次世代に財産をスムースに移すことが可能になると考えられます。